香港には、「香港基本法」という憲法が存在します。日本の感覚からすると、いまいち理解しにくい中国本土と香港の関係ですが、そういった内容も香港基本法の中で定められています。今回は香港基本法の一部をご紹介致します。（英語版を元に翻訳しています。誤訳が生じる可能性があることをご了承下さい。）

[前文]

古来より、香港は中国の領地の一部である。それが1840年アヘン戦争によってイギリスに占領された。1984年12月19日、中国政府とイギリス政府は香港についての共同宣言に署名をし、中華人民共和国政府が1997年7月1日をもって、香港の統治権の行使を回復することを確認した。これによって、中国人民共通の念願であった香港の回復を果たすこととなった。

国家統一と完全な領地の維持、香港の繁栄と安定の維持、またその歴史と事実を鑑み、中華人民共和国は、香港の統治権行使の回復と同時に、中華人民共和国憲法第31条の規定に沿い、香港特別行政区を設立し「一国二制度」の原理の元、香港には社会主義政策は行われないことを決定した。香港に関する中華人民共和国の基本的な方針は、中英共同宣言の中で中国政府によって入念に作り上げられている。

中華人民共和国憲法に従い、香港に関する中華人民共和国の基本的な方針の確実な履行のため、全国人民代表大会はここに、中華人民共和国香港特別行政区を制定し、香港特別行政区に行われる制度を規定する。