《香港の道》Possession Street/水坑口街 - イギリス時代の幕開け
香港島の上環にある何の変哲もない短い道、そのすぐ隣にある香港で一般的な中華風庭園では、香港の市民がそれぞれの時間を過ごしています。ここが香港にとって大きな意味がある歴史的な場所だと言っても信じてもらえないかもしれません。
1841年1月26日、イギリス海軍は今のQueen’s Road CentralとWellington Streetの交差点の辺りから初めて香港に上陸しました。そして、そこからほど近い小高い丘の上にイギリス国旗を掲げ、イギリスによる占領を宣言しました。香港が歴史の表舞台に躍り出た瞬間です。後にこの場所は「Possession Point」(possessは”所有する”の意味)と呼ばれるようになります。今ではこの場所は公園となっていて当時の面影はみられませんが、公園のすぐ横にはPossession Street/水坑口街と名付けられた道があり、香港の歴史の始まりを名乗る道として凛と佇んでいます。
その始まりは「植民地」という決して明るいものではありませんでしたが、その後150年以上にわたる植民地支配の中で、香港は目覚ましい発展を遂げ、世界を代表する都市の一つとなりました。