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香港上海銀行 (HSBC 香港)

香港上海銀行 (HSBC 香港)

英語名:The Hongkong and Shanghai Banking Corporation Limited
繁体字名:香港上海滙豐銀行有限公司

香港上海銀行はHSBCグループの母体となった会社です。1865年3月、当時イギリスの植民地であった香港で、船会社に勤めていたスコットランド出身のThomas Sutherland氏の発案によって香港上海銀行が創立されました。そして1ヶ月後に上海支店が設立されました。当時の香港の主要産業であった貿易を促進させるために、香港と中国本土で紙幣の発券を開始し、瞬く間に、現在でもそうであるように、香港の主要な発券銀行となりました。その後もアジア-ヨーロッパ間のビジネスの発展を金融面から支えることで、現在では香港最大の銀行に成長しました。中国語の会社名に含まれる「滙豐」とは、「財産を集める(滙聚財富)」や「豊かな送金力(滙款豐裕)」を意味します。

第二次世界大戦の際には、香港上海銀行も極めて厳しい状況に直面しました。アジアのスタッフの多くが戦争捕虜になってしまい、通常営業ができたのはロンドン、インド、アメリカ支店のみでした。そうした中、香港上海銀行は一時的に本店を香港からロンドンに移転させましたが、1946年には香港に戻し、戦後の香港経済の再建に重要な役割を果たしました。1950年代後半から他の銀行を買収することで事業を拡大していき、1965年には香港の銀行である恒生銀行を買収しました。また、1979年の中国本土の改革開放政策を受けて、多くの事業者が中国本土に進出したことから、香港上海銀行は広州に代表事務所を設立しました。そして1992年、イギリスの大手銀行であったミッドランド銀行を買収しました。それに伴い、1991年にロンドンで持株会社としてHSBCホールディングスを設立し、香港上海銀行はその傘下に入ることになりました。HSBCホールディングスはロンドン、香港、ニューヨーク、パリ、バミューダの株式市場で上場していて、その株主は130の国と地域からなり、総株主数は約197,000に上ります。こうした中で、大手地方銀行であった香港上海銀行は世界有数の金融グループへと変貌を遂げていきました。香港上海銀行の本店は今でも香港に在り、その創業の地の発展に寄与しています。